10月7日(金)霧雨に立ち尽くす武将たち
滋賀との県境にほど近いテーマパークへ行く。ウォーランドって。「戦場」の直訳にしては緊張感に欠けやしないか。天下分け目の合戦だよ? 今の日本てコレなかったら全然ちがうんだよ? そんなボヤきは一歩足を踏み入れれば消し飛ぶ。日によっては忍者ショー、歌謡ショーがあるらしい。場内にはえんえん、拳のきいた演歌が♪関ヶ~原~♪と流れている。また、合戦に使われた防具、武器などを納めた資料館がある。エラい順に武具がりっぱ。信長だけを“うつけ者”呼ばわりできないような、とんでもないカブトがいっぱいある。水牛のでっかいツノなんて付けちゃって、首の筋肉だけで支えられるの!? とか。足軽は死ぬに決まってんじゃん! という軽装。室内が暗かったせいもあるけど、空気が重く「ほんとに祟られそう」な気がして、写真撮れなかった。だって3万5千人が命を落としてるんだもん。

b0002385_093922.jpg



b0002385_0174923.jpg

▲当然、馬はリアル!
b0002385_0102287.jpg

▲馬上の取っ組み合い。武将たちは等身大より大きめ。名のある武将は名場面ごとにアナウンス付きで再現されていて、何箇所にも登場する。東西に徳川陣営、石田陣営が分かれている。生首がごろごろ転がってたりして、かなりグロい。

b0002385_0105115.jpg


b0002385_012458.jpg

▲いっぱいいる~!!
b0002385_011749.jpg

▲あっ、武田信玄、の亡霊……
b0002385_0113490.jpg

▲茂みに潜む鉄砲隊


b0002385_0152087.jpg

▲近所にある大蛇の伝説がモチーフ。ドラゴンじゃないのかよ!
b0002385_016341.jpg

▲草花に塞がれた通路。きもだめしができそう。


b0002385_0184062.jpg

▲奥の武将が筋斗雲に乗っている。そりゃ勝てないわ。
b0002385_0194421.jpg



b0002385_0433093.jpg

▲レストハウスの当て字が戦国です。館内はお土産売り場とスーパー銭湯。左は徳川氏、右は豊臣氏の家紋。あれっ、石田三成は!? ↓たしかに天下取れそうな雰囲気は醸してないかも……なんか縁起よさそうな家紋、石田氏(家紋Worldから拝借)。
b0002385_025396.jpg

[PR]
by toyorubichun | 2005-11-07 00:43 | 岐阜
ざっと割愛するのは、ほかでもない。カエル子宅で平和な日常を送っていたのだ。漫画読み放題、ちゃんこ鍋食べ放題、ゲーム(鬼武者)し放題。カエル子の旦那様のお母さんに割烹料理屋でごちそうになったりもした。いや~、愉快なお母さんなんだこれが! いっしょに瓶ビール飲んでカンラカンラ笑ってた。「カエル子ちゃんは運転するから飲んじゃダメよ、ほほほほほ!!」新手の嫁いびりでしょうか。

カエル子宅にはびっくりするほどモノがある。溢れている。書籍の数は漫画喫茶並み、ほかにも年賀状からちょっとしたお土産に至るまで、恐ろしい数のモノがある。それらがきっちり整理されているため、「捨てられない癖」という印象はない。カエル子がラクガキを好むのは知っていた。しかし、遡っていくとスゴイものがどんどん出てくる。幼児期のおえかき帳、10代のアニメ模写、切り絵……お世辞抜きにウマい。「美大に行きたかった時期もあるんだけどね」と眉をハの字にして笑うカエル子だが、今でも描き続けていることが大切なんじゃないだろうか。そう、たまに描いてくれるイラストはやっぱりウマい。
b0002385_032261.jpg

▲プリンスのジャケットを真似たイラストは、味な一枚。

b0002385_04245.jpg

▲古いタイプライターまで出てきた。学生時代、英文科だったカエル子はこれでレポートを提出していたという。パソコン世代のくせにかっこよすぎ! 現役バリバリで使えるから驚き。

それから、カエル子んとこは夫妻ともにハードロッカー。カエル子はドラムとフルート、旦那様はギターでバンド活動をしていた。「ケンカもよくしたけど、旦那のギターだけは嫌いになれなくて」……結婚前にも、そんなロケンロールなノロケを聞かされていた。
b0002385_06496.jpg

ツェッペリン、メタリカ、KORN、ガンズ&ローゼス、Blankey Jet City、レディオヘッドなどなどのお宝ビデオを見放題。そもそもカエル子と知り合ったのはCD屋でバイトしていたとき。好きな音楽で一致したのはレッドホットチリペッパーズだけだった。カエル子に影響されてモトリークルー、ブラックサバス、ディープパープルのズンズン音に興奮する日が来ようとは、人生どこでトチ狂うか分からないものである。

アトピー肌に悩むカエル子が、美容マニアであることも知った。洗面所にセレブ御用達のヴェレダ製品が並んでいて「リッチ~!」と思ったら、オーストラリアからネットで安く取り寄せているとか。1泊分の基礎化粧品しか持っていなかった私に、一級品のスキンケア商品を惜しげもなく使わせてくれた。おかげで東京にいるときよりもキレイな肌を保てた。

ぜんそく持ちのカエル子が、毎晩測定器で肺活量チェックをしていることも知らなかった。健康な私には分からないことだらけ。ふつうに生きてるだけで、自分の何倍も手間がかかるのだ。カエル子の細やかな気遣いは、繊細な私生活のたまものなのかもしれない。
[PR]
by toyorubichun | 2005-11-07 00:08 | 岐阜
10月2日(日)17:00 岐阜市民のルーツ、加納城へ
信長まつりのあと、岐阜市内にある加納城跡へ行ってみた。加納城とは、徳川家康の長女・亀姫が嫁いだところ。なんと金華山山頂にある岐阜城の天守閣を、ココまで運んで使ってたんだって! 家康の信長に対する敬意、親愛の情がうかがえるじゃありませんか。まあ、嫁のおとっつぁんに新居を勝手に手配されちゃ、ダンナとしては面白くないかもしれないけど。

b0002385_2253245.jpg

なんてったって、信長のなし得なかった天下統一、秀吉・光成を蹴落としてのし上がった家康。地元のおじいちゃんおばあちゃんは、信長よりもむしろ、この亀姫に対する思い入れのほうが強かったりする。今も名残ある「城下町」のプライドは、岐阜城ではなく加納城に端を発するのである。亀姫を祀る神社も近くにある。

お堀だった石垣がわずかに面影を残すほかは、広々とした原っぱ。半裸のガイジンがボールを蹴って遊んでいた。カエル子によると、ほとんどが近所にある英会話教室の先生らしい。岐阜は住み心地がよいのか、英語しか話せないガイジンが大勢いるという。“サッカー禁止”の立て札なんておかまいなし。日本語読めなきゃ意味ないもんね。

b0002385_22532876.jpg

▲海なし県にダイビング・スクール。「だれでももぐれる」と言い切るのが岐阜流。

b0002385_234288.jpg

▲美容専門学校の看板。下の女の子はふつうなのよ。上の男が……ヅラ!?

b0002385_2254587.jpg

▲書店で中部限定の女性誌を発見。愛・地球博でプチバブルの名古屋、もともとのお姫様気質に新たなプライドが加わって、もう首都圏だって止められない。

b0002385_22542520.jpg



b0002385_22544990.jpg



b0002385_2255851.jpg



b0002385_22552728.jpg

▲鵜匠の像。鵜飼漁を眺めながらお弁当を食べる船があるんだけど、岸からもけっこうよく見えるらしい。火をガンガン焚いて魚をおびき寄せるとこ、見てみたい。

b0002385_22554526.jpg



b0002385_2256217.jpg

▲一級河川のうつくしい長良川。金華山から木曽川と見比べると、ずいぶんちっぽけな川だけど、川底まで透明なことに感動する。私が今まで知ってた川なんて、用水路みたいなもんだわ。急流に削られて、石がこの大きさでまんまる! 地元では大人も子どもも、夏になると長良川で泳ぐ。

b0002385_22562178.jpg



b0002385_22563989.jpg

▲金華山にある土産屋「楽市楽座」にあるナイスな品々。やはり信長公のお膝元、せんべいだって南蛮菓子のカステラ風味なのだ。家康、いい顔してる。なぜ土鈴。

b0002385_2342573.jpg

▲3つのチャペルがある結婚式場。交差点のすぐそばにあって、年中クリスマスかよという派手さのイルミネーションが灯る。

b0002385_22571491.jpg

岐阜に道三ありという名の焼き肉屋。ドーン。

b0002385_22572943.jpg

▲岐阜のグルメ、明宝(めいほう)ハム。地元のスーパー、全国からネットでも買えます。ジューシィで塩加減抜群、調味料いらず。フライパンでじっくり焼く。これでごはん3杯いけます!(画像はコチラから拝借)
[PR]
by toyorubichun | 2005-11-06 23:06 | 岐阜
岐阜5日目【前編】信長まつり

10月2日(日)12:20 必見! 信長まつり
長かった……。1泊旅行の予定を延長して早5日目。
総勢170人の時代絵巻パレードを観るぞー!
来るわ来るわ、腰元、足軽、鉄砲隊をおともにつけたヒーローたちがぞくぞくと。なんでも馬にまたがるメインキャストは、岐阜市民の有志だそうで、毎年この祭りのために一般募集で選ばれるらしい。「われこそは信長」「アタクシが濃姫の生まれ変わりよ」といった具合だろうか?

岐阜市民2年生のくせに信長まつりを知らなかったカエル子は、「ずるーい! 私もアレやりたーい!!」とダダをこねていた。旦那は旦那で「どうせどっかのオヤジが信長のカッコするんだろ? 信長役にふさわしいのは、オレしかいねえだろ」と自信満々。うん、そーいう人たちが山ほどいる岐阜市だから49回もやってんでしょ、この祭り。夫婦そろって応募しろ! 合格したら来年も見に来るから!

b0002385_2031740.jpg

▲織田信長
「馬に乗りたくて応募した」というサラリーマン。ひげもお似合い。

b0002385_2031555.jpg

▲木下藤吉郎
しっかりサル顔。信長メインの祭りだもの、「秀吉」じゃなくて藤吉郎よね!

b0002385_20321831.jpg

▲森蘭丸
信長の寵童。ぜひとも美少年に扮してほしい人物ですが、女性でした。

b0002385_20323277.jpg

▲斎藤道三
威風堂々と扇をかざす道三。微動だにしないので撮りやすかった。

b0002385_20324943.jpg

▲ルイス=フロイス
岐阜在住の留学生? 群がる市民に、誰よりも愛想良く手を振っていた。

b0002385_20332040.jpg

▲前田利家
パレードの直前、事件は起きた。利家の馬が暴れて、試乗していた人が落っこちて、救急車で運ばれていった。荒馬を乗りこなしてこそ、信長と秀吉に見込まれた男・利家である。

b0002385_2030396.jpg

▲山内一豊の妻
おっと、マニアックなキャラが。へそくり上手の賢い女房だったそうな。

b0002385_20334177.jpg

▲お市の方
信長の妹、浅井長政の妻。ミスコン入賞者か何かだろうか、めちゃくちゃきれいな人でした(目、半開きの画像でごめんなさい)。濃姫と人気を二分して拍手が湧き起こっていた。濃姫はカワイイ顔してました。近づけなかったので画像ナシ。

b0002385_2034038.jpg

▲鉄砲隊
火縄銃の射撃実演もあり。駆け付けたけれど、間に合わず……無念。

b0002385_20341490.jpg

▲そうじ係
ポトリポトリと粗相あそばす馬を追い、すかさず片づける係員。こういう人たちのおかげで祭りは成り立っているんだなあ。

戦国武将のあとからは、さまざまな市民グループのパレードが続く。お目当てが終わったんだからもういいや、と退散するつもりがけっきょく全部観てしまった。幼稚園のお遊戯、小学生の鼓笛隊、ママさんダンスチーム、アニメだかゲームだかのコスプレ、姉妹都市があるんであろう国の大使館、3日3晩踊りとおすという隣町の盆踊り……収拾つかなくなってるサマが面白い。

b0002385_20523482.jpg


b0002385_20525050.jpg
▲虚無僧
ヒョオオ~、と尺八を吹く虚無僧の集団が!


b0002385_2053644.jpg

▲カーニバル
サンバのリズムでどんどこ登場。いったいなんの祭りだよ!

b0002385_20533816.jpg

b0002385_20532357.jpg▲がっちゃん
できれば動画をお見せしたい!! すんごいコワいんだよ~、ゆるキャラなんだよ~。「○○同好会」「○○学校」など、団体名を示すプラカードが先頭に立っているのがふつうなのに、コイツは「がっちゃん」としか書かれていない。説明になってねー! ひょっとして地方限定のキャラクター? 地元出身のカエル子の旦那に訊いてみたけど「こんなの知らない」とのこと。気になる……がっちゃん情報求む。

b0002385_205415100.jpg

▲信長太鼓
ブオォ~ブオォ~、ほら貝を合図にエイヤッドドドン! と始まったチビッコ太鼓隊。パレードが練り歩くメインストリートのほかにも、岐阜市中心街のあちこちで出店やイベントが催されていました。
[PR]
by toyorubichun | 2005-11-06 21:10 | 岐阜
10月1日(土)23:57 夜遊びだって金華山

会社から帰ってきたカエル子の旦那様を車で迎えに行く。「教習以来やってないから、ライト点けて運転してみたい!」私のリクエストに応えて、カエル子は運転をまかせてくれた。駅まで10分とかからない道のりに、やたら興奮してハンドルを握る。

「おいおい、ほんとに運転できんのか?」
ロータリーで面食らった顔の旦那様が、助手席に乗り込む。
「ハイ巻き込み確認、前方歩行者確認~、ハイいいよ~。次の信号変わる前に行っちゃおうねー、まだ変わんないよー。ここでアクセル、ハイ思い切って踏む~」
いきなり始まった教官のモノマネ。旦那様、意外な特技をお持ちである。

旦那様は、あやしげなフライヤーを取り出した。旦那様は東京にいた頃バンドを組んでいて、時折ご本人や知り合いの出演するライブを見せてくれた。岐阜に帰ってからも、音楽絡みのつきあいがいろいろあるようだ。フライヤーは旦那様の知人が出るイベントで、今夜、演奏とパフォーマンスを夜通し行うという。なんとこのまま、岐阜のクラブに連れてってもらえるのか? はたまたライブハウス? 日曜出勤を控えた旦那様は、知人の企画とはいえ行くのをためらっていたが、ちょっと顔出してみるかということになった。晩ご飯がわりにコンビニでおにぎりとお茶を買い、私は旦那様と運転を替わった。車は市街地を離れ、ずんずん山道へ向かっていく。ドライブウェイの坂を走り、着いた会場は金華山の展望台ひろばだった。夜景の上で野外ライブ! 岐阜の夜遊びは開放的だ。
b0002385_21422330.jpg

イベントは入場無料で、たまたま夜景を見に来たカップルを含め、100人くらい集まっていた。発電機につながれたステージ周辺の機材以外は、ロウソクを無数に灯してぼんやり明るい。車でしか来られないのを配慮してか、売ってるドリンクはすべてノンアルコール。健全でまったりとした空気のなか、おもむろにギターの弾き語りとウニョウニョした機械音のアンビエントが鳴り出す。どこからともなくベリーダンスのおねえちゃんが登場。

b0002385_21481298.jpg
b0002385_21563623.jpg



このパフォーマンスが終わったところで、警察官がドヤドヤやって来た。パトカー4台が駐車場に停まっているのが見える。
「ちょっと何してるの、ここ使う許可取ってないでしょ」
「申請したんですけど、返事もらえなかったんです」
「ドライブウェイは夜10時以降通っちゃいけないの、知ってるだろ」
私たちの目の前で、警官が主催者に尋問を始めた。しかし、“夜10時以降がダメ”って決まりは今初めて知ったぞ。カエル子も「へーそうなんだ」くらいの顔で聞いている。そんな標識や通行止めのロープは、ドライブウェイ入り口にない。今日のイベントどころか、ほら、そそくさと帰るあのカップルたちは、定番デートコースとして夜な夜な遊びに来ているではないか。

「撤収しろってことですか? 続けたらダメですか?」
「いや、ワシらそういうんじゃないから」
“そういうんじゃない”って、じゃあ何しに来たんだ? いちおう再開を待ったが、主催者は、警察を押し切る覇気をみるみる失っていく。

「ほんなら後は市役所の人が来るから、ワシらは帰る」
そう言い残し、パトカーは下山していった。まったくもって、厳しいんだかルーズなんだか分からない。みんな素直に引き返していくので、私たちも帰った。かくしてどこまでも健全な夜遊びは終了した。
[PR]
by toyorubichun | 2005-10-19 22:00 | 岐阜
10月1日(土)カフェ巡り
ついに「ぎふ信長まつり」初日を迎えた。わくわくして起きたものの、とくに花火が上がるでもなく、目抜き通りが出店でにぎわう気配もない。ほんとうに祭りはあるのか……? ローカル情報誌で調べてみると、祭りは翌日、日曜のパレードがメインらしい。カエル子宅で、ながてゆか著『TENKA FUBU 信長』の漫画を読み、心は信長一色の私だったが、きょうはのんびりクールダウンすることにした。

喫茶店でコーヒーを頼んだら、ゆで卵が付いてきた。居酒屋のお通しみたいに、ごく自然に。えっと、注文したおぼえはないよ? だいたいコーヒーにゆで卵って合うかな? たじろぐ私を尻目に、カエル子は「ここのゆで卵おいしいんだよー」と言って、殻をペリペリ剥いている。横浜出身のくせに、すっかり岐阜に溶け込んでいる。中部の喫茶店はオマケ付きが常識と知った瞬間である。

b0002385_15241978.jpg
▲大型スーパーの中にある喫茶コーナーでは、ミニサンドイッチが。



b0002385_15564255.jpg
b0002385_1524574.jpg
▲渋い老舗は紅茶におつまみスナック。




b0002385_1525189.jpg
▲おしゃれなカフェ。コーヒーだけの値段で、もれなくロールケーキがついてくる。





b0002385_15272314.jpg
b0002385_1527391.jpg
▲チェーン店も同じくオマケ付き。リーズナブルで居心地のいい「コメダ」は、岐阜のドトールといったところか。店舗も駐車場も広い、さすがクルマ社会。





b0002385_15283567.jpg
b0002385_15285370.jpg
▲岐阜市北部の建物は、城下町の風情を色濃く残す。蔵屋敷をまるごと改装した喫茶店は、コーヒーと蕎麦がおいしかった。「コーヒー+ゆで卵」が一般的な岐阜で、いまさら「コーヒー+蕎麦」の組み合わせに驚いてはいけない。1階はテーブル席と茶屋風の二人席。中ほどにちいさな石庭があって、落ち着く。2階は座敷。ゆったり流れるジャズに時間を忘れてしまうけれど、19時に店じまいという短めの営業。






b0002385_23165995.jpg
▲劇場を改築したバー、芸文館ホール。天井の高い中2階はステージになっていて、ときおり生演奏が行われるとか。梨の日本酒カクテルが絶品でした!
[PR]
by toyorubichun | 2005-10-18 16:06 | 岐阜
9月30日(金)15:00 
「金華山のぼるぞ」
カエル子の旦那様は、ある日唐突に言い出し、わっせわっせと山に分け入っていくらしい。金華山山頂に砦が築かれたのは、鎌倉時代までさかのぼる。のち、下克上のさなかで美濃のマムシ・斎藤道三が居城とし、「稲葉山城」と名付けた。その孫の龍興を倒した織田信長が「岐阜城」と名を改めて、天下統一の拠点とした……という歴史がある。

車で向かう途中。岐阜城は市内から見える。
b0002385_1440629.jpg


岐阜城は観光用に再建されていて、岐阜市内にあるカエル子の家の玄関からも見える。地元の人がちょっとヒマだから城行ってこようかな、と思うのも頷ける近さだ。登山コースは老人・子どもの禁じられている「馬の背山」と、ゆるやかな「瞑想の小径」の二通り。幼少から幾度となく登っているカエル子の旦那様は、「馬の背山」をノンストップで歩くという。体力にまったく自信がない私とカエル子は、所要時間40分の「瞑想の小径」を選んだ。

【金華山 入り口】
b0002385_14412100.jpg

「触ったら火事になる」とおばあちゃんに怒られたっけ。彼岸花、曼珠沙華、どっちも美しい名前。

b0002385_14434619.jpg



b0002385_14441983.jpg

中国っていうか沖縄っていうか。くわっと見据える龍がかっこいい。

【登山スタート】
山道の傍らに、偉人の名言がドーン。「瞑想の小径」って、そういうことか。しかし、岐阜どころか日本の偉人がみつからなかったのは疑問。のぼっていく方向は同じだが、コース内に道が緩急何通りもあって、自分のペースで歩いていける。いろんな道を通るから、登山者全員が同じ名言にお目に掛かるとは限らないのだ。何度のぼっても新しい発見がある、うん、こいつは粋なはからいだ。「啼かぬなら……」の立て札も探せばどこかにあるんだろうか?
b0002385_1446545.jpg


谷底に吸い込まれそう。手摺りのない丸太橋は目がくらむ。
b0002385_14462518.jpg


景観ポイントでひと休み。岐阜は山にぐるりと囲まれた平野だ。Tシャツ1枚でちょうどいい、山登りにぴったりな気候のなかで、汗だく。この山ん中を鎧着てのぼってったわけ? ノブちゃん、あんたやっぱりうつけ者だよ……。岐阜城はまさに自然の要塞。天下統一の足がかりという名目よりも、山のてっぺんに城が欲しい! っていう単純な欲望が、信長を駆り立てたのではないか。う~む余は満足、満足じゃぁああ!! 我知らず、空に向かってカカカカカカカと笑っていた。
b0002385_14464459.jpg


所要40分のはずが、すでに45分を経過。「あと1,000メートル」「あと500メートル」の看板を見るたびに、励まされるような気の遠くなるような。意外とキツい!
b0002385_1447520.jpg


険しい坂をのぼりきると、ドーン。
b0002385_14472076.jpg


【頂上に到着】
きっかり1時間でフィニッシュ!
b0002385_14473368.jpg



b0002385_14485235.jpg


岐阜城内は有料の展示室になっている。三階建てのこぢんまりした城ながら、信長のハデ好みをしのばせる品々がおもしろい。自分は入信しないけど、キリスト教を擁護したという信長。べつにクリスチャンでもない日本人の新婦が、ウエディングドレスを着るのとおんなじ感覚だったのでは? そんなことを匂わせる絵がある。宗教画チックな構図と色づかいで描かれた、マリアでもイエスでもなく信長が主役の一枚! 「俺が神だ」ぐらいの勢いである。

b0002385_1447573.jpg



「尻鞘(しりさや)」
ロリータ男爵の小道具か!? 獣の毛皮であつらえた刀の鞘。荒々しくも実用性のありそうな逸品だ。

栗のソフトクリームを食べ、ロープウェーで下山。10分で地上へ。
[PR]
by toyorubichun | 2005-10-18 14:50 | 岐阜
b0002385_22534692.jpg

9月29日(木)12:00 嫁たちとトルコ料理ランチ
私が岐阜まで追いかけてきたのは、実をいうと宿主の友達だけではなかった。もうひとり、ステキな岐阜の嫁がいる。宿主の友達は、カエルが好きで置物とかいっぱい持ってる嫁。もうひとりは、ゴスペル歌うのが好きという元気な嫁。ここではカエル子さん、ゴス姐さんと名付けておこう。ふたりは私が別々の機会に知り合った他人同士なのだが、岐阜生活を始めた時期がちょうど一緒だったり、住所を照らし合わせたらけっこう近かったりで、よく似た環境で暮らしているんじゃないかと思っていた。「友達の友達はみな友達」ではないが、一度会わせてみたかった。それも、ふたりが東京に出てくるタイミングの重なったときではなく、岐阜の地で。私のひそかな野望が叶えられようとしていた。

ゴス姐と電話でランチの約束をする。
「うまいトルコ料理屋なんだけど、ゴス姐さん知ってますか?」
「知ってるも何も、その店ウチからチャリで5分よ!」
駅前で待ちあわせなんてまどろっこしい手間を省き、私たちは現地集合した。ゴス姐が自転車こいでやって来る。それだけで、もう笑ってしまう。私たちに許された制限時間は、夕方16時までだ。旦那とふたり住まいのカエル子と違い、ゴス姐は旦那のご実家にいる身。親御さんとお子さんの夕食に間に合うよう帰らなくてはならない。

「はじめましてカエル子です」
「はじめまして。とよちゅん久しぶりー、会うの4回目だっけ?」
「えっ、ゴス姐さんととよちゅんは親しいんじゃないの……?」
「親しいさ~、東京で3回飲んだだけだけど」
ゴス姐と顔を合わせたことはごくわずかだが、ゴス姐の日記をネットでちょくちょく読んでるせいで、遠くに住んでる気がしない。一方カエル子と会うときは、もしやレズ? と思うほど密着して過ごすわりに、通信手段をとんと使わない。だからといってこのふたりを、生身の友とサイバーの友などと分けることはできない。

さてランチは、ゴス姐のエンジン全開で始まった。岐阜の城下町に根付くふしぎな風習とは! 地元の学校がやろうとしている教育方針の問題とは! 嫁の報われない努力とは!――豪快に熱弁をふるうゴス姐と一体化して、普段おとなしいカエル子が前のめりになって言葉を継ぐ。それは同じ土地で“よそ者”扱いに耐えている嫁ならではの波長だった。ゴス姐が東京で“笑いのネタ”にしているエピソードが、すべて現実味をもって迫ってくる。もともと現実の話なんだけども、「そうそう」とスムーズに相槌を打つカエル子がいるこの状況と、酒の肴に「ありえねー!」とひっくり返る東京の宴席では重みが違う。

都会育ちで2年やそこら岐阜にいるカエル子より、私のほうが地方の事情を理解できる、と頭の隅で思っていた。私は18歳まで茨城県の田舎に三世帯で暮らしていたから、東京にはない近所づきあいとか、本家・分家の血縁関係を大事にすることとか、家庭内ジェネレーションギャップとかを肌で感じて育ったのだ。しかし、ここは岐阜。岐阜特有の負けず嫌いな気質だったり、代々築きあげてきた城下町のプライドは、筑波山のふもとでのんびり畑を耕す農民にはない面倒臭さがある。私は自分の田舎も排他的で、三世帯家族の面倒臭さは知り尽くしている気でいたが、岐阜はちょっとその比じゃない。なんか私ふるさとが茨城でよかったかも、と胸をなでおろすほどに。愚痴大会を聞かされるだけなら嫌悪感しか持てない。が、なんとかここで一石を投じよう、自分らしさを見失わずにがんばろうという嫁たちの気合いも溢れてくるものだから、おもしろがれるし、岐阜の歴史についていらんほど詳しくなっている嫁たちが眩しく見える。しまいにふたりには九州出身の親がいる、なんていう共通点も発覚した。なるほど、脈々と受け継がれる遺伝子もまた、ふたりを共鳴させるのか。

「うーん、ほんとによくできた嫁ですよ、カエル子もゴス姐も」
「よくできてるの基本だから! じゃないと岐阜でやってけないわよ!!!」
そ、そーすか、すいません……。ところで赤いスープやクリーミーなサラダの濃厚な味については、店を出る最後の最後で出た「おいしかったね」の一言に集約された。
[PR]
by toyorubichun | 2005-10-17 22:53 | 岐阜
b0002385_22131128.jpg

9月28日(水)15:00 初心者運転
岐阜について下調べをしていない私でも知っている、養老天命反転地へ行ってみることにした。車で約1時間――友達の車を運転させてもらった。私は今年9月初旬に免許を取ったばかりだ。そんな若葉マークのドライバーに任せてくれる、友達の懐の深さはすごい。走行中、彼女はナビしながら8ミリビデオを回し、真剣にハンドルを握る私を撮っていた。その余裕を私に分けてくれ。

9月28日(水)16:00 養老天命反転地へ駆け込み入場
到着後、小腹がすいたので塩やきそばを食べた。そうこうするうち閉園1時間前、入場が許されるギリギリの時間になってしまった。遠目にはそう広く見えないのだが……
b0002385_22192773.jpg



b0002385_2220949.jpg



b0002385_2220359.jpg

足を踏み入れて仰天した。次々に視界がひらけていく様は、あたかも夢のなかにいるよう。予備知識が「平らな地面がない」ということだけだったのが、かえってよかった。坂道どころじゃない、山登り並みに激しい起伏もある。ふつうに歩いててアキレス腱が伸びるのだ、日頃の運動不足がよく分かる。平日だからか、人影はまばら。私たちのほかには、カップル1組と学生らしい男の子グループ1組しかいない。
b0002385_22221586.jpg



b0002385_22223444.jpg

園外を仰げば、おむすび山がぽこん、ぽこんと連なっている。壮観だ。「アンタらどっから来た、たった1時間でここ回ろうったってダメだよ。どんどん行かないと、ホラホラ」警備員のおっちゃんに毒舌で追いたてられながら、傾斜をヨロヨロと進んでいく。ほとんど、遊牧民に飼われる羊だ。

【養老天命反転地記念館】
トイレかわいい! 天井はガラス張り。曇りの夕暮れどきに、自然光だけでこんなに明るい。個室にドアはないが、ちゃんと使えるもよう。
b0002385_22271383.jpg



b0002385_22274793.jpgb0002385_2228104.jpg


【養老天命反転地オフィス】
玄関へつづく小径も凸凹。
b0002385_22384139.jpg


【不死門】
銅板の猫さん。
b0002385_22392835.jpg




この辺りから、園内に残っているのは友達と私だけになった。
養老天命反転地を、通常料金で貸切!

【極限で似るものの家】
家具が壁に埋まってます。
b0002385_22403864.jpg



【精緻の棟】
壁の穴から次の景色が……私の身長(155センチ)では見えなかった。
b0002385_22413798.jpg




楕円形のフィールドを見下ろす道。
b0002385_22435453.jpg



b0002385_2335040.jpg




【切り閉じの間】
茂みに隠れた洞窟がある。目を閉じても開いても真っ暗闇の通路を、壁づたいに歩いていく。ここで悲劇が起きた。私はブキミなものが苦手だ。お化け屋敷にはいまだにひとりじゃ入れないし、子どもの頃に東京タワーの蝋人形館で腰を抜かし、親とはぐれたのを覚えている。だのに、「せっかく岐阜に来たんだから」とへんなヤル気を出してしまった。友達が手を握って誘導してくれたその距離3メートル、いや2メートル? 入った瞬間から視界全部が黒いのに、もっと濃い黒いシャッターが閉じていく感覚に襲われた。息ができない。「こっちだよ」とすぐそばで呼ぶ友達の声が、ひゅるるるると遠ざかる。パチンと意識が飛んだあと、「無理!!って言って、手ェ振りほどいて出てっちゃうんだもん、大丈夫?」と友達が心配そうに近づいてくるのを、深呼吸して見上げていた。私は外の岩場にへたり込んでいたのだ。

そんな事態を見越してか、警備員のおっちゃんが待ちかまえていた。「なんなら懐中電灯貸してやるから、ちゃんと奥まで行ってこい」――心臓がバクバク跳びはね、ニンマリ見やるおっちゃんを正視できない。ここまで醜態をさらす客もめずらしいだろう。怖いもんは怖いんだい、蝋人形館の恐怖を超えちまってる。おっちゃんの誘いを丁重に断り、這う這うの体で養老天命反転地をあとにした。

9月28日(水)22:00 旦那様はちゃんこ鍋がお好き
友達の家に到着。新居の間取りは2LDK、東京に住んでいた頃よりずいぶん広い。おしゃれなカウンターテーブルもある。しかし、ひときわ魅力的なのは本棚だ。漫画がどっさりあって、ここに監禁されても4ヶ月は飽きないだろう。伊藤潤二は怖くて読めないけど。

お腹をすかせて待っていた旦那さんと3人で、鍋を囲んだ。もともとスレンダーな夫婦だったが、並んだところを見ると、ふたりともさらにほっそりした気がする。鱈、豚、鶏、白菜、ネギ、にんじん、椎茸をたっぷり煮込んだちゃんこ鍋をモリモリ食べた。3人とも、酒を飲まずに熟睡。
[PR]
by toyorubichun | 2005-10-16 23:07 | 岐阜
岐阜へ嫁入りした友達に会う。
2年半前、友達が東京にいた頃私は、よく飲んだくれて泊めてもらった。
そこには私専用の歯ブラシが置いてあったし、岐阜に移るとき処分されて
しまったが、寝心地のいいソファーベッドがあった。
彼女も旦那さんも酒豪で、いちばん先に寝るのは私だった。
東京でさんざん世話になったのに、岐阜まで追っかけてって世話になる。
夫妻の新居で、ひさしぶりに浴びるほど飲むだろう。
聞かせておくれ、語っておくれ、私の知らない岐阜ライフを。
それ以外はノープランで出かけた。たった1泊だもの、荷物はこれだけ。
b0002385_23185361.jpg


9月27日(火)23:00 新宿→名古屋 夜行バス出発
ネットでみつけた格安夜行バス、往復¥6,800の予約を入れた。岐阜に1泊して、9月29日(木)深夜に名古屋を出るスケジュールである。予約の形式は、ツアー会社の口座に料金を振り込むだけで、チケット無し。便利にはちがいないが大丈夫かなぁ、自分じゃない人が席にいたらどうすんのさ? とドキドキして乗り込んだら、ほんとにいた。私の席に、日本語が6割くらい分かる感じの韓国人の女の子が。点呼中、彼女の予約したバスは別の車両だと判明し、しきりに「オカシナコノバスダッテ係ノ人言ッテタケド~」とつぶやきながら降りていった。その意気だ韓流!

9月28日(水)2:00 牧ノ原サービスエリアで熟睡
格安バスゆえ、トイレはない。その代わり1、2時間毎に通るサービスエリアで休憩を取る。朝6時到着予定なのだから、それまでふつうに寝てればいいやと考えたのは甘かった。足もとにゆとりがないのは贅沢言えない、でもリクライニングが倒れないのはチト厳しい。見ると周囲の客は、ナイスな角度でぐっすり眠っているではないか。私の席はハズレだったのね……。ま、毛布貸してくれるし、あかり消えるし、今まで観た芝居のタイトルを指折り数えていたら200本目くらいでまどろんでいた。

9月28日(水)6:00 名古屋駅に気をつけろ
小雨に濡れそぼる名古屋駅は真新しくきれいだった。JR東海道本線で岐阜へ向かう前に用を足そうとトイレに入ると、やはりピカピカ。それだけでいい旅☆夢きぶんなわけだが、どういうわけか紙がない。紙の自動販売機すらなかった気がする。ポケットティッシュを持っててよかった。名古屋嬢の身だしなみは紙から!

9月28日(水)7:30 岐阜駅構内で2回、釘づけ
快速を待って、岐阜駅に到着。友達が車で迎えに来てくれることになっている。暇つぶしに覗いたキヨスクで『anan』の表紙に釘づけ――成宮寛貴、ききき禁断のオールヌードですって!? 鼻息荒くバラバラバラッとページをめくると、きわどいポーズで横たわる成宮クン。そらもう眠気も吹っ飛ぶさ。一昨年、V6の岡田クンが肉体美を披露した『anan』は買っちゃったなぁ。
b0002385_21245337.jpg残像に酔いつつ構内を歩くと今度は「ぎふ信長まつり」の告知が。釘づけパートⅡ!! 織田信長……日本史の教科書に出てきても架空の人物にしか思えなかった武将。信長は岐阜で祭られてるのか? しかも第49回? 伝統あるな~! 開催は10月1日(土)、2日(日)だという。私の滞在期間をとうに過ぎる計算だ。呪うべきは己のノープラン、後悔先に立たずとはよく申したものよ。しかし“観光欲”とでも名付けようか、ついぞ予期せぬ情熱が湧き上がるのを止められなかった。ええい1泊旅行は取りやめじゃ! 復路のバスはキャンセルせい! 信長まつり、しかと見届けようぞ! 宿泊先の友達に許可なく、すでに私の腹は決まった。


9月28日(水)9:00 デニーズで納豆定食
友達と再会を果たし、ゆうに3時間はデニーズで話した。「長電話するより、会ったほうが安上がりだね」、そう笑った回数は2年半で2回。メールをやり取りしていたわりに、お互い一番頼りたかった時期はウンともスンとも言わずに過ごした。その空白を埋めようと躍起になるでもなく、私たちは、ふたりでよく行ったシーレとダリのポスターが貼ってある喫茶店にいる気持ちで納豆を食べ、スクランブルエッグを食べた。
[PR]
by toyorubichun | 2005-10-15 21:46 | 岐阜